ハロウィン当日である2018年10月31日に、山口組の組員が、近隣の子どもたちにお菓子を配っていたことがわかりました。
山口組がハロウィンイベントを行うのはもはや恒例行事となっており、毎年のようにこのニュースを耳にします。
しかし、国内最大の指定暴力団である山口組がハロウィンイベントを行うことについて、違和感を覚える方も多いようです。
そこで今回は、2018年の山口組ハロウィンイベントの様子を画像付きでご紹介するとともに、山口組がなぜハロウィンイベントを行うかの目的や、始まりをまとめました。
目次
山口組ハロウィンイベントとは?【2018年画像】
山口組のハロウィンイベントの詳細を確認していきましょう。
イベントが行われたのは、山口組の総本部がある神戸市灘区です。
灘区といえば、高級住宅街がある地域としても知られています。
山口組はお菓子を配るためにブースを設置し、子供たちにポテトチップスやクッキー、綿菓子を配っています。
山口組は「地域の子供たちがたくさん来てもお菓子がなくならないように」と、1,000個ほどのお菓子を用意していたようです。
2014年には、用意した約900個のお菓子が3時間ほどで配り終わってしまうほどの盛況ぶりで、また中身も年々豪華になっているため、一部の住民からは山口組のハロウィンイベントは好評とのことです。
また子どもたちだけでなく、周辺施設にもお菓子を配っており、こちらからも喜ばれているといいます。
そういった山口組のハロウィンを支持する一部の住民は、このイベントを「山口組さんのハロウィン」などと呼んでいます。
また、普段は固く閉ざされている総本部の駐車場では、シャッターが開くと同時に「ハッピーハロウィン!!」と山口組関係者が呼びかけ、子どもたちも大はしゃぎのようですね。
続いて、カボチャのおばけに仮装した組関係者が「おいでおいで」と声をかけ、子どもたちにお菓子を配ります。
これは大人からすると非常に怖いと感じてしまいますが、子供は純粋だからか、また怖い雰囲気がないからか抵抗がない子も多いといいます。
また、子供の頃から山口組のハロウィンイベントに参加しているという大人の方も珍しくないようですね。
設営も年々豪華になっていることもあり、最近では記念撮影をする人まで出ています。
写真を見ても、山口組がいかにこのイベントに力を入れているかがわかりますよね。
山口組ハロウィンに住民が暴力団追放パレードを実施【2018年】
しかし山口組がハロウィンイベント行うことに反対する声が根強くあるのも事実です。
そんな中、2018年である今回、初めてハロウィン当日に暴力団追放を訴えるパレードが行われました。
警察は2014年からイベントの自粛を要請しているものの、山口組側は聞き入れず、今回住民がこのようなパレードを行うまでに至りました。
パレードでは、「暴力団がハロウィンをするな」「ハロウィンで子どもを誘うな」とマイクを使って、呼びかけました。
また、子どもたちだけでなく親子連れでこのイベントに参加している方も少なからずおり、ネットでは批判の声が上がっています。
主な批判内容は「子供はともかく、山口組のハロウィンなんかに参加する親は何を考えているんだ!」というもの。
山口組のハロウィンを支持する近隣住民の方もいる一方、他の地域に住む方のほとんどは「暴力団のハロウィンなんて恐ろしい」と思うのが自然でしょう。
山口組がハロウィンイベントを行うのはなぜ?その目的は?
山口組は、分裂騒動があった2015年以外、ほぼ毎年このイベントを行っています。
2015年8月、日本最大の指定暴力団「六代目山口組」に分裂騒動が起きました。
分裂した新組織は「神戸山口組」を名乗り、六代目山口組と対立する姿勢を見せています。
この分裂により、今後大きな抗争に発展するのではないかと不安視する声が上がっています。
怖いイメージの暴力団が近隣住民の子供にお菓子を配るって、なんだか変な感じがしますよね。
子どもたちのために暴力団がせっせとお菓子の袋詰めをやっている風景を思い浮かべると、なんだか滑稽に感じてしまいます(笑)
ではなぜ、山口組は反対する声も上がっている中、このようなイベントを毎年行うのでしょうか?
それは、山口組が地域を懐柔するためだと考えられています。
わかりやすく言えば、近隣住民の不安を払拭することで、より山口組の基盤を強固なものにするためですね。
山口組への批判が強まれば、近隣住民から立ち退き要請を受ける可能性も当然考えられます。
そうなれば、暴力団は立場が弱いのです。
つまり、近隣住民の反発を買ってしまったら、それで最後。
新しい場所を探して暴力団の新事務所を開くのは簡単なことではありませんし、そうなれば組の弱体化も免れません。
どんな強い暴力団であっても法律には逆らえないということですね。
山口組ハロウィンイベントの始まりは?
山口組がハロウィンイベントを始めたきっかけは、20年ほど前に外国人の親子が「トリックオアトリート!」と間違って訪問したことがきっかけだと言われています。
そこから山口組が「これはいいイベントだ!山口組も毎年やろう」となり、始まったようですね!
ただ山口組が20年前から毎年やっていたかは定かではありませんが、調べてみると以下のようなツイートを発見しました!
私の叔父さんが小さい頃山口組の近くに住んでてハロウィンになると貰いに行ってた話は聞いてたけど本当だったんだ
? みさくらだいこん (@daikon442) 2014年10月31日
この方の「おじさん」が現在何歳かはわかりませんが、「おじさん」と呼んでいることを考えるとかなり前から山口組はハロウィンイベントをやっていた可能性が高いですね!
ハロウィンが日本で定着してきたのはここ数年のことですので、山口組はかなり流行を先取りしているということになります。
山口組は阪神淡路大震災でも活躍していた?
考えてみれば、地元のヤクザが祭祀を仕切るというのは昔から伝統的に行われているものでもあります。
一昔前までヤクザは地域に尽くすという考え方が根強くあったため、その考え方が今でも受けつがれているのでしょう。
意外に思われるかもしれませんが、山口組は阪神淡路大震災の時に救助活動を手伝っています。
あの時、神戸の街は火の海で、鎮火後も援助を待つ方がたくさんいました。
そんな中、連日炊き出しを行っていたことはあまりに有名です。
その行動の裏には、山口組が地域の信頼を獲得する狙いがあったと言われているものの、自分たちも被災している中でこのような行動をするのは容易ではありません。
そう考えれば、安易に批判できませんし、「地域に尽くす」という考え方が山口組の根底にあったの結果なのかもしれません。
まとめ
今年(2018年)も、例年通り山口組がハロウィンイベントを行いました。
一部の近隣住民からの反発があるものの、もはや毎年の恒例行事となっています。
そんな山口組のハロウィンイベントの始まりは、20年ほど前、外国人の親子が間違って山口組を訪れたことがきっかけだと言われています。
なぜ彼らがハロウィンイベントを行うのか、その目的は地域住民を懐柔するためのようですね。
山口組は、「近隣住民の反発を買ってはいけない」という考え方を組織内で徹底しており、近隣住民には危害を加えないように気を遣っているのです。
とはいえ、子供が山口組に親近感を覚えたり、いくら暴力団同士の抗争とはいえ、争い事が近くで起こるのは住民からしたら避けたいものです。
やっぱり暴力団と聞いたら怖いですし、いつこちらに火の粉が飛んでくるかとビクビクしながら生活するのは嫌ですしね。
それに、山口組の総本部がある神戸市灘区は高級住宅街。
山口組が近隣にあること自体を嫌がる人が多くいても不思議ではありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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